フマキラー株式会社(本社:東京都千代田区、社長:大下一明)は2006年3月15日(水)より、庭木に吊るすだけでハチを捕獲する『フマキラー ハチ激取れ』を新発売します。この商品は殺虫剤を使わず、ハチの好きな果汁と樹液の香りで誘引して、容器に捕獲、おぼれさせて退治します。
従来のハチ対処方法は、エアゾールなどで退治するか、「逃げる」のが一般的でしたが、『フマキラー ハチ激取れ』を使用すれば、ハチと直接対峙しなくても確実に捕獲できるため、女性でも簡単にハチ退治できます。ハチの生態研究から導きだされた誘引剤と容器を採用。誘引液は、原材料がすべて食品で構成されているので安全です。当社が実際したアンケートでは「使用後の満足度」85%という結果が出ました。誰にでも簡単に設置できる『フマキラー ハチ激取れ』を設置して、ハチの被害を未然に防ぎましょう。
◆開発背景
近年、秋口のスズメバチによる被害件数の増大にともない、保健所等の関係機関、害虫駆除業者への相談、駆除依頼などが急速に増大しています。スズメバチの被害は単に刺傷による痛みだけでなく、アナフィラキシーショックというアレルギー反応により時に死に至る事もあり、充分な注意が必要です。社会的注目が集まっている背景には、主に下記のような事柄が原因として考えられています。
①元来スズメバチの生息地域の山林近くに、郊外型住宅地が開発され、人とハチの接点が近くなった。
②これまでハチと接点のない若い世代が、ハチの扱い方を知らずに育った。
③キャンプや山歩きなど、アウトドアブームに乗った、充分な知識を持たない参加者が増えている。
④都会に緑地帯が作られ、そこに営巣したハチが、天敵のいない都市環境に適応、個体数を増やし、被害を発生させた。
◆商品特長
○庭木に吊るすだけ、カンタン駆除
簡単に組立でき庭木に吊るすだけで、スズメバチやアシナガバチなどの危険なハチに対峙することなく捕獲できます。10坪(約33m2)につき1個が使用の目安です。春先に飛び回る女王バチを捕らえることで巣づくりも防ぎます。
○入りやすく出れないワンウエイ容器構造
一度入ったハチは羽が邪魔になって出られなくなり、液に落下して溺れ死にます。容器のフタは、いったん入ったハチが出られないロート型の孔で、世界最大といわれる日本のオオスズメバチでも入ります。上部を覆う黒いカバーは雨水侵入防止だけでなく、外から光の侵入を遮断し出口が見つからないようにします。
○果汁と樹液の香りの特殊誘引液
ハチは熟した果実や樹液などの甘く香るものに誘われます。これらの成分を分析、研究してブレンドしました(食品成分のみで作りました)。※ミツバチは誘引されません。
○殺虫剤は使用していません
○長期間の誘引効果
夏は約20~30日間、春・秋は約30~40日間持続します。※環境によって異なります。
◆参考資料
【ハチの生態と『フマキラー ハチ激取れ』の効果について】
①スズメバチは4月中頃~6月中頃までは越冬した新女王バチのみで、全ての仕事を行っています。この時期のスズメバチを捕らえることで、それ以後に生まれてくる何百何千ものスズメバチを駆除したことになります。
②6月上旬~下旬にかけては、女王バチと、最初に生まれてくるハタラキバチが共同で、営巣する時期です。この時期の女王バチを駆除すると、それ以後はハタラキバチの産卵(オスしか生まれません)となり、巣の拡大は停止します。また、初期のハタラキバチを駆除することで巣の拡大を抑制することが出来ます。
③夏から秋に入る時期になるとスズメバチの活動が活発化します。この時期には分業化が進み、内役をするもの、外役をするものと仕事が分割されています。庭などでスズメバチが飛んでいる姿をたまにみかけるのは、巣と餌場を往復していると思われます。ハチ激取れでこれらの外役スズメバチを捕らえることで、その周辺でみかけるスズメバチを減らすことが出来ます。
【ハチの脅威】
「開発の背景」でも触れましたが、近年ハチの相談・被害が増えてきています。それを裏付けるデータを以下に示します。これらに見られる件数の増加は「温暖化により近年スズメバチが増えてきた」などという単純なものではなく、社会的背景、要因も密接に関係していると言えます。例年40人以上の人間が命を落としており、ハチの対策は今後益々重要なものとなるでしょう。
【ハチマメ知識】
●ハチは黒い色に誘引されるか?
スズメバチなどは外敵、特に人を攻撃する際、瞳や髪の毛、黒い衣服など黒い色を攻撃することが知られています。山歩きをする時は白っぽい服の方がハチに対して安全とも言われています。しかしながら、誘引される色については(諸説ありますが)、まだはっきりとしたことは知られていません。
自然界では樹液や果実などに誘引されることが知られており、視覚よりも嗅覚に頼る割合が多いとも考えられます。
●ハチの毒は猛毒か?
毎年のようにハチによる死亡事故が発生していることから、ハチがもつ毒が(毒蛇やフグ毒などのように)強い殺人性をもつ猛毒だと思われているようです。ただし、多くの場合、死因は毒そのものによるものではなく、アナフィラキシーショックというアレルギー症状によることが知られています。ハチに一度さされた人はこの反応が起きる可能性が高く、要注意です。
●ハチは一度刺して死ぬ?
例え話しとしてもよく聞かれる言葉ですが、本当にそうなのでしょうか?
実は、確かにミツバチでは刺し込まれた針を抜こうとする際、ハチの腹部も破損し死に至るケースが多く見られます。つまり「一度刺して死ぬ」わけです。ところが、スズメバチでは一度で死ぬどころか、攻撃相手に対して同じ個体が何回も執拗に刺し続けることが知られており、この言葉は全く当てはまりません。しかも集団で攻撃するため本当に危険です。
●アナフィラキシーショックとは?
ハチ毒や薬物などが原因となって起こる急性アレルギー反応をアナフィラキシーと呼び、特に、生命をおびやかすような危険な状態に陥ってしまうことをアナフィラキシーショックと言います。
普通、はじめてハチに刺された人などは刺傷箇所が赤く腫れる程度で、死に至る事はありません。ところが、この時体内に入った毒液が原因で体内に「抗体」が出来ます。そして、二回目以降にハチに刺された際、「抗原」すなわちハチ毒と「抗体」がアレルギー反応(抗原抗体反応)をおこします。この反応により呼吸困難、意識障害、血圧低下などが、10分~30分くらいの短時間のうちに発症します。
ちなみに、ハチ毒による「抗体」を持っているかどうかは医師による診療で調べることが出来ます。